2013年8月19日月曜日

地元3連敗は回避 6位で決勝ラウンドへ

ワールドグランプリ第3ラウンド。日本・仙台での戦い。
日本は初戦のブルガリア戦で地元出身の佐藤あり紗(日立)を起用。長岡選手(久光製薬)や近江選手(NEC)も起用し、1軍半といった布陣でスタート。第1セット序盤からブルガリアの強打に翻弄される日本は1-6とリードを許します。木村選手のサービスエースなども出ますが、流れを引き戻せないまま8-16と大差で2回目のテクニカルタイムアウト。佐藤選手も慣れない国際大会ゆえか、バタバタして自分のプレーができていない印象。9-17となったところで、江畑選手(日立)と橋本選手(JT)を2枚替で投入。中盤以降、ブルガリアにミスが出始め、点差をつめていきます。日本は近江選手のサービスエースや佐藤選手の好守などで追い上げムード。セットポイントを取られてからも江畑選手のバックアタックとブロックで粘りましたが、強打を決められて第1セットを失います。
第2セットはそのまま江畑選手と橋本選手が先発。序盤は一進一退ながら、江畑選手が不得意なライトからの攻撃でなかなかコンビが合わず苦しみます。中盤、橋本選手が前衛となったところで、宮下選手(岡山)が戻り、川島選手(岡山)も入ります。木村選手のブロックでこの試合初めてリードを奪った日本。木村選手の軟攻で点差を広げますが、突き放しきれないところでブルガリアの強打が決まり20-20の同点に。勝負どころで江畑選手が2本連続のスパイクミスが出てしまい、第2セットも奪われます。
第3セットは江畑選手と近江選手を下げ、新鍋選手(久光製薬)と石田選手(久光製薬)を起用。序盤から代わった2人が得点を挙げ、11-7とリードを奪います。しかし、ブルガリアの猛反撃にあい、12-14とされたところでタイムアウト。しかし、ここでもミスが出て12-16と差を広げられます。後のない日本は石田選手に替えて江畑選手をコートへ。木村選手、新鍋選手、江畑選手の五輪メンバーがスパイクを決め、新鍋選手のサービスエースで18-18と同点に追いついた日本。その後は一進一退でマッチポイントを取られても新鍋選手のスパイクでしのぎますが、この試合調子の出ない江畑選手が決めきれず。29-31と大接戦の末、伏兵相手にストレート負けとなりました。

試合結果
日本0-3ブルガリア
(23-25)
(23-25)
(29-31)
木村沙織 21得点(スパイク18得点、ブロック2得点、サーブ1得点)決定率43.90%
江畑幸子 8得点(スパイク7得点、ブロック1得点)決定率20.59%
佐藤あり紗 レセプション62.16% ディグ3.00本


第2戦は世界ランク1位のアメリカと対戦。今大会予選で唯一世界の6強と当たるこの試合は日本の真価が問われる試合でした。日本はサイドアタッカーをベストメンバーでにして挑みますが、アメリカの強いサーブに乱され序盤からリードを奪われます。その後、ブロックを利用したスパイクでリズムをつかむと、アメリカのミスや宮下選手のサーブで11-11と同点に追いつきます。しかし、中盤にサーブレシーブミスやブロックにつかまると、ミスを連発して押し切られます。
第2セットもコンビミスやシャットにあい、リードされます。江畑選手のスパイクでなんとか流れを引き戻したいところでしたが、決めきれず。石田選手と交代します。アメリカの完成度の高いブロックになす術がない日本は13-20とされて、新鍋選手も近江選手と替わります。ここから近江選手、石田選手のブロック、大竹選手のサーブでアメリカにタイムをとらせますが、終盤にミスが出てこのセットも失います。
第3セットは大竹選手に代わって岩坂選手が出場。中盤まで互角の戦いで、宮下選手が前衛に来たところで2枚替え。橋本選手と長岡選手が起用されます。すると、長岡選手が奮闘。連続してスパイクを決めていきます。木村選手のブロックやサービスエースもあり、主導権を握った日本が勢いのままアメリカからセットを奪い返します。
しかし、第4セットはアメリカの実力を見せ付けられる格好となり、完敗。地元でまさかの2連敗となりました。

試合結果
日本1-3アメリカ
(17-25)
(19-25)
(25-21)
(18-25)
長岡望悠  12得点(スパイク10得点、ブロック2得点)決定率40.00%


予選ラウンド最終戦は2002年世界選手権で日本を予選ラウンド敗退、過去最低の13位というどん底に叩き落した相手チェコ。日本はリベロに佐藤選手を起用したほかはベストメンバーで勝利を狙います。
第1セット立ち上がりに岩坂選手のブロックなどで4連続得点と好発進。2-8で1回目のテクニカルタイムアウトをとります。ミスもあり流れが止まりかけたところで、佐藤選手のアンダートスを江畑選手がバックアタックで決めるというリヴァーレコンビも出ます。サイドアタッカーが気持ちよくスパイクを決めていき、終始チェコを圧倒した日本が第1セットを取ります。
第2セットも佐藤選手のサーブレシーブが安定。江畑選手のストレートコース打ちが決まり、リードを保ちます。しかし、江畑選手が後衛に下がったところで、佐藤選手、宮下選手のトスが乱れ、この試合初めてリードを許します。ミスも出て嫌な流れのところで、岩坂選手のブロック、スパイクで立て直す日本。江畑選手のブロックに、佐藤選手の後衛からのミラクルツーアタックで懸命に付いていきます。しかし、勝負どころでミスが出たことでリードを許すとそのまま逃げ切られ、イーブンへ。
第3セットは序盤でミス連発して波に乗れない日本。5-5から新鍋選手のサービスエース、江畑選手の連続スパイクでようやくリードを奪います。しかし中盤でもミスが目立つ日本は逆転を許し、追う展開。苦しいところで木村選手が踏ん張り、宮下選手のサービスエースで同点。拮抗した試合はデュースまでもつれこみ、25-25。ここで江畑選手のスパイクがアウトの判定。セットポイントを握られますが、決められなくても上げ続けた宮下選手の期待に応え、江畑選手がスパイクを決め同点に。続けて江畑選手がサービスエース、佐藤選手が好レシーブを見せ、最後はチェコの反則でこのセットをもぎ取ります。
第4セットはチェコのミスもありリードを奪いますが、中盤での2枚替えが大失敗。長岡選手と江畑選手の同時起用という超攻撃型布陣でしたが、レシーブで負担のかかる長岡選手がスパイクで得点できず。流れを引き戻そうとするも接戦の末、このセットを落としてしまいます。
第5セット。失速し始める江畑選手の代わりに得点を稼いだのが新鍋選手。終始高い決定力を見せてくれました。また厳しい中で木村選手もスパイクを決め、大竹選手のサービスエースで11-7とリード。終盤チェコも粘りを見せましたが、最後はスパイクミスで日本が勝利。地元で3連敗という最悪の事態は免れました。

試合結果
日本3-2チェコ
(25-18)
(22-25)
(28-26)
(23-25)
(15-13)
新鍋理沙 28得点(スパイク25得点、ブロック1得点、サーブ2得点)決定率53.19%
江畑幸子 25得点(スパイク23得点、ブロック1得点、サーブ1得点)決定率33.33%
佐藤あり紗 レセプション76.92% ディグ1.20本


ワールドグランプリ予選順位
1位 中国
2位 ブラジル
3位 セルビア
4位 アメリカ
5位 イタリア
6位 日本
7位 ロシア
8位 トルコ
9位 ブルガリア
10位 ドミニカ共和国
11位 ドイツ
12位 オランダ
13位 タイ
14位 チェコ
15位 ポーランド
16位 アルゼンチン
17位 カザフスタン
18位 プエルトリコ
19位 キューバ
20位 アルジェリア
(5位までと開催国・日本が決勝ラウンド進出。7位以下は確定順位)

スパイク決定率:新鍋理沙 45.19%(第1位)
サーブ得点:木村沙織 0.44本/セット(第3位)

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