2014年12月13日土曜日

全日本選手権 フルセットで4強進出

全日本選手権ファイナルラウンドが開催されています。
女子は唯一チャレンジリーグのJTマーヴェラスが準々決勝に進出。それ以外はプレミア勢が順当に勝っています。
男子は8強すべてがプレミア勢で占められ、有力大学などによる波乱は起きませんでした。

女子の準々決勝では久光製薬スプリングスが上尾メディックスに大苦戦。2セットを奪われてからの逆転勝ちをしています。岡山シーガルズはデンソーエアリービーズを寄せ付けず完勝。NECレッドロケッツはJTマーヴェラスにリードを許しながらも勝負どころでの強さを発揮。ストレート勝ちで4強入りを果たしました。
同じ青学大卒の内田選手から主将を引き継いだ秋山選手(常陸太田出身)。

注目の日立リヴァーレと東レアローズの一戦。日立は初戦を強豪・東海大学をストレートで破ってきました。東レとはリーグ戦1回戦でフルセット負けしているだけに雪辱したいところ。
第1セットはレシーブが安定しない日立が単調な攻撃で大差をつけられセットを先取されました。
第2セット。序盤リードされる展開で中盤に佐々木選手のバックアタックなどで追いつきます。いったんは引き離されましたが、終盤にかけて一気かせい、逆転でこのセットを奪いかえしました。
第3セットはなかなかアタックが決まらないパオリーニ。それを補うべく、内瀬戸選手、佐々木選手、遠井選手が踏ん張り優位に試合を運び、セットを連取。
第4セットは東レの粘りの前に徐々に疲れが見えてきたサイド陣が根負けする場面が多く見られ、リードを奪われます。終盤にかけて追い上げを見せましたが、逃げ切られてお得意のフルセット勝負へ。
第5セット序盤で佐々木選手がブロックにかかりリードを広げられてしまいます。頼みのパオリーニの移動攻撃もなかなか決まらず、リードを許したまま終盤へ。好調の内瀬戸選手が前衛に上がってきたところで、すべてのボールを内瀬戸選手に集めます。その期待に見事に応えた内瀬戸選手の連続スパイク得点で逆転に成功。粘る東レをかわしてデュースの末に勝利。4強入りを果たしました。
今日のセッターは細川選手が務めました。

要所でアタックを決める佐々木選手と遠井選手。

徹底したマークに苦しんだパオリーニ。

佐藤あり紗選手は好レシーブを連発。

 なんといっても一番輝いていたのは内瀬戸選手。苦しい場面で高い決定率。

見事4強入りを果たしました。

試合結果
日立リヴァーレ3-2東レアローズ
     (16-25)
     (25-23)
     (25-19)
     (22-25)
     (17-15)


男子はJTサンダースとパナソニックパンサーズがそれぞれFC東京とジェイテクトSTINGSにストレートの順当勝ち。サントリーサンバーズと堺ブレイザーズは好ゲームを展開。フルセットも終盤までもつれ、どちらが勝ってもおかしくない熱戦を展開しましたが、堺がわずかの差で勝利しています。
サントリーは第1セット阿部選手(ひたちなか市出身)を起用するも不発。
第2セットからは橋本選手に交代し、流れをつかみましたが惜敗。

また、試合直前に男子の東レアローズに不祥事が発覚。
東海大学卒で一時はつくばに在籍していた王金剛選手が窃盗容疑で逮捕。王選手自身容疑を認めており、今後厳しい処罰が下されることになりました。東レアローズは急きょ試合を辞退し、対戦相手の豊田合成トレフェルサが不戦勝となっています。
王選手は中華人民共和国大連市の出身で、東海大学では阿部選手の後継として高い身長を活かしたトスが注目されました。当時から全日本での国際大会出場を目標として将来帰化することを公言。今年は夢であった全日本選手としてFIVB公式試合・ワールドリーグにも出場していました。
日本男子バレーが急速に世界のトップから置いていかれる状況の中で起きた不祥事。中華人民共和国と日本との関係もぎくしゃくしている中で、日本で活躍してきた王選手が起こした今回の事件は残念ですし、個人としての問題だけでは片付けられない事態を招いてしまいました。

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